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ウニと日本海とわたし

文理探究科1年生には「CreationⅠ」という独自科目があります。この授業の一環として、私たち文理探究科1年生は、夏休み中に6つ開講される「選択STAEM講座」のうち1つ以上を受講します。この講座では普段経験できないような体験や学びがありました!

この記事では「生物多様性講座」の内容について報告します。

 生物多様性講座は兵庫県の北端、佐津・柴山で8月8日から8月10日の2泊3日の合宿形式で開催されました。ウニの発生過程の観察に加え、日本海に生息する生き物にも触れ合うことのできる有意義な3日間でした。


集合写真


 1日目は研究用ウニの採集をメインに活動しました。ドライバーを巧みに使って岩場にしがついているウニを捕る作業はかなり力が必要で、1つ捕るのも一大変、最初はなかなか集まりませんでしたが、十数分後にはみんなコツをつかむことができ、バケツにはたくさんのウニが!海にはウニだけでなくヒトデや小さい魚もいました。



はじめてウニに触れました!(研究用以外のものはリリースです)



 宿に帰った後は早速実験の準備、ウニから精子と卵子を取り出し受精させ、卵の発生を観察していきます。その過程で先生に教えてもらったことで、私が少し驚いたことがあるので皆さんにも共有しますね。皆さんがよく知るウニの黄色いところって実はウニの精巣と卵巣なんです!普段何も考えずに食べていたのでとてもびっくりしました。


実験の様子

 2日目は大西先生の付き添いのもとサビキ釣りをしました。メンバーのほとんどが初めて体験する釣り。エサのエビを詰めて海に糸を垂らします。海の中には目視でもわかるほどたくさんの魚がいました。主に子アジが釣れましたが、途中ではなんと高級魚であるキジハタも捕れました!先生からは魚の血抜きの仕方や日本海の海の特徴、釣具についてのお話を聞くことができました。午後は各自で思い思いに過ごす時間もありました。


魚の採集(釣り)の様子



アジがいっぱい釣れました



 また、前日に受精させた卵の様子も顕微鏡を使って数時間ごとに観察しました。前日には膜に覆われてくるくる回っていた卵も1日経てば4つ8つに分裂していました。教科書を見てもわからなかったことを知ることができました。三日目は実験器具の片付けをした後学校に帰りました。実験の結果は32分裂した後は発生が進まず、失敗となりました。どうやら卵の保存状態が悪かったようです。


顕微鏡でウニの発生を観察しました


 3日間過ごした佐津と別れを告げ御影高校へ戻ります。学校に帰って片付けをした後2日目に釣ったアジを分けて、この合宿は終わりました。
 海と山に囲まれた佐津・柴山で行なわれた2泊3日の合宿、仲間との絆を深めると共に、いろいろな生き物に触れながら教科書だけでは分からない自然の偉大さや美しさを実感しました。また、体験だけでなく、さまざまなお話を聞けて、より見聞が広がったようにも感じます。今後の学びに活かしていきたいです。

この記事を書いた人
さくらい / 文理探究科 1年生

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