神⼾市の広報誌×⽵紙で放置⽵林問題は解決できる!?
みなさんは放置⽵林を知っていますか?放置⽵林とは⼿⼊れされなくなった⽵林のことです。私たちは探究の授業の⼀環で9⽉から11⽉にかけて、放置⽵林問題に取り組みました。8つの班に分かれ、放置⽵林の⽵から毎年500〜600本を消費する⽅法を考え、11⽉12⽇(火)に、神⼾市役所で黒田副市長や市幹部の方々に向けて発表しました。
〜毎⽉84万部の広報誌は、年間1344本の⽵で賄える〜
放置⽵林は全国で問題になっており、神⼾市内にも1000ha広がっています。放置⽵林は森林の防災機能を低下させたり、植物の多様性を低下させたりするため、活⽤⽅法が議論されています。消費するための⽅法は班によって異なり、簡易トイレの消臭剤にする案や、⾷パンの袋の留め具に使⽤する案などがありました。
私の班は神⼾市の広報誌を⽵紙に印刷する案を発表しました。⽵紙とは⽵や筍の繊維から作られる紙のことで、和紙のような滑らかな⼿触りが特徴的です。また、神⼾市の広報誌は各世帯に配布されており、4枚16ページのものが毎⽉84万部発⾏されています。⽵1本を40kgとしたとき、すべてを⽵紙に置き換えるとなると、1300本近くを消費可能となります。しかし、これだと、600本を超えてしまい、今度は⽵が減少してしまうため持続可能とは⾔えません。そのため、私たちの班では⽵が縁起物であるという点を⽣かし、正⽉に配布したり、地域限定で配布することを神⼾市に提案しました。
〜神⼾市のアドバイスから学んだ「コスト算出」の必要性〜
今回の発表会には神⼾市の黒田副市⻑や、広報誌の担当者様などが出席されており、発表についての質問や提案をいただきました。
私たちは探究活動の過程で、日本で唯一国産の竹100%の竹紙を生産しておられる、中越パルプ工業株式会社様へ取材を行いました。その際、取材対応してくださった担当の方に「鹿児島の工場まで竹を持って来てくれたら、竹紙にすることは可能だと思う」というお返事をいただきました。このことを発表の中に含めてお伝えしました。すると、黒田副市長や広報担当の方から「⼯場まで運送するコストについて」や「⽵紙の⼯場を神⼾に造るのはどうか」など、現実的な質問や提案を多くいただきました。このことから、探究の授業であっても、商品づくりや既存のものを別のもので代替することを提案するときは、コストについても考える必要があることを学びました。
今回の探究では、スライドのデータが消えそうになったトラブルがあったり、特定の時期に1⼈に仕事が集まりすぎたことがあったりと、課題も残りました。そして、データのバックアップの重要性や仕事の分担の⼤切さ、またアドバイスからコスト算出の必要性を学びました。この学びを次の探究である、ソーシャルビジネスプロジェクトに活かしていきたいです。