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パッと見じゃわからない!自分たちが過ごす建物を防災の観点から見る

文理探究科1年生には「CreationⅠ」という独自科目があります。この授業の一環として、私たち文理探究科1年生は、夏休み中に6つ開講される「選択STAEM講座」のうち1つ以上を受講します。この講座では普段経験できないような体験や学びがありました!

この記事では「地震と災害講座」の内容について報告します。

 今回、文理探究科での課外授業「選択STEAM講座」の6つの講座のうち、私は「地震と防災」という講座に参加しました。1日目の講師は、県立人と自然の博物館の職員をなさっている竹中先生、2日目の講師にはウェルアップという奈良県にある施工管理などを行なっている会社の代表である尾花さんが来てくださいました。ちなみに、尾花さんは御影高校の卒業生でもあります!

 1日目は淡路島から六甲山系を望み、淡路島の野島断層を見学した後、明石海峡大橋の見学をしました。野島断層保存館では、阪神淡路大震災のときに活動した断層が保存されています。地面をあれだけ動かすとは・・・自然のすごさと災害の恐ろしさを実感しました。

野島断層保存館見学の様子


 次に、明石海峡大橋を内部から見学できる、橋の科学館へ移動しました。ここでは神輝興産の鳥澤さんより橋の構造や点検方法などについて解説をしていただきました。いつも橋は渡るだけのもので、その構造や点検方法なんて今まで気にしたこともありませんでした。巨大な建築物をつくるときの工程や工夫などについて深く学ぶことができました。

橋の構造や点検についてのフィールドワーク


 2日目のワークショップでは、まず建物の劣化について学びました。ひび割れ、うき、剥離など、劣化の種類やその原因というものは多く、今までなんとなく「古くなっているんだなあ」ぐらいに思っていた私にとっては衝撃でした。講師の方が初日に行った明石海峡大橋の皆が気づいていなかった劣化箇所を挙げてくださり、目を丸くしている人が何人かいました。その後、高所作業車に乗って御影高校の食堂のある建物を見てみると、第2体育館の天井で多くのサビやコンクリート表面のひび割れが見られました。古い古いとは思っていたものの、思ったより劣化が進んでいるように見えました。(でも、耐震性には問題ない状態だそうです。)

高所作業車で体育館の点検!


 2日目の講座で一番私の印象残ったのは橋造りです。かの有名な万能人レオナルド・ダヴィンチの設計した「ダヴィンチの橋」。ネジや釘を一切使わずに作れる便利な橋です。実はわたし、体重が100キロほどあるのですが、この橋なんと私がのってもびくともしませんでした。しかし講師の方がこうおしゃっていました。「確かにこの橋は少ない材料で頑丈です。しかし実際に乗るとき不安になりましたよね。そう言う橋ではダメで、誰もが安心して渡れるような建築を作るのが大切です」と。

ダ・ヴィンチの橋をつくりました


 この2日間の講座は、ものをどう作るかだけでなく、どう守るかについても考えさせられる講座であり、楽しく面白く実りのあるものでした。また、ものは劣化していてもお話ししてくれるわけではありません。じっと観察してみることの大切さも学びました。これらは今後の探究にも役立てられるように思います。
 皆さんも周りを注意深く見てみてください。今まで気づかなかった建物の劣化や工夫されている点が見えてくるかもしれません。

この記事を書いた人
かん + ゆかいな仲間 / 文理探究科 1年生

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