授業の紹介「ビルドアップレクチャー」(CreationⅠ)
御影高校 文理探究科の授業を紹介するシリーズ。
今回は「CreationⅠ」という授業について紹介します。
5/23(木)のCreationⅠの授業には、NPO法人Colorbathより椎木 睦美さんをお招きしての授業が実施されました。CreationⅠの初授業!ということで、不安や緊張を感じていた私たちでしたが、そのような感情は椎木さんが吹き飛ばしてくださいました。
椎木さんは、私たちが発言しやすいようにまずアイスブレイクから講義を始めて下さいました。テーマは自己紹介でした。しかし、ただの自己紹介ではありません。それぞれペアを組んで、自己紹介する側とそれを聞く側で分かれるのですが、聞く側の人には反応の仕方にお題が出されました。
1回目の自己紹介に対する反応の仕方は、全く反応をしないというものでした。そして、2回目はその逆で過剰に反応するというものでした。自己紹介する側は、2回とも、お題を知らない状態で自己紹介を行いました。そして、椎木さんから、ペアを組んだ相手は、自分の自己紹介に対してどのような反応だったかか問われました。次に、相手の反応についての感想を聞かれると、1回目の感想では、「本当に相手に伝わっているのかわからなかった」や「話しづらかった」など不安だったことが挙げられていました。しかし、2回目の感想では、「とても話しやすかった」などの前向きなことが挙げられていました。椎木さんは、このような体験から、聞き手の態度で話し手の話しやすさが大きく変わるということ実感させて下さいました。
そして、アイスブレイクが終わると講演会のメインテーマに移りました。椎木さんは、NPO法人Colorbathの一員として実際に外国に行って、そこで生活をされた経験があります。そして、そのような貴重な実体験を話していただくということは、私たちにとって、ものすごく興味深いものでした。まず、椎木さんは、「生徒の皆さんと一緒に授業をつくっていきたいです。」とおっしゃいました。最初は、どういうことだろうかと思いましたが、これは私たち生徒に積極的に授業に参加してほしいということでした。「積極的に授業に参加する」とは具体的に、手を挙げるべきところでしっかり手を挙げたり、質問をしたりするということです。このような行動を心がけて、私たち生徒にとって価値のある授業をつくってほしいと椎木さんはおっしゃられました。私たち生徒と一緒に授業をつくっていくために、まず椎木さんは、私たちが話してもらいたいことを聞いて下さいました。私たちは、アイスブレイクをしていたので、遠慮せずに話してもらいたいことを挙げることができました。そして、椎木さんは、ご自身が話そうと思われていた内容に、私たちが話してもらいたいことを加えて話してくださることになりました。
椎木さんは、ネパールやマラウイでの生活について話して下さいました。そして、どちらも私たちの日本での生活とは大きく異なるものでした。水道や電気が家に通っていないけどスマホは使えるという話、現在の日本ではありえないようなトイレの形式の話など、実際にその場所で過ごしてみないとわからないような経験談を話してくださいました。
また、そのような話の中で「セカイがひろがるPoint」というものを教えてくださいました。1つ目は、「人との出会いを大切にする→仲間やつながりができる→やりたいことが実現していく」というものです。これはつまり、1人で生きていくよりも、友達や仲間のような存在と共に支え合って生きていく方が、自分の目標や夢を実現できるということです。これから進路を選択していく私たちにとって、とても良いアドバイスをいただくことができました。
そして、2つ目は、「その土地•人のことを知る→自分の好きなこと•できることをする→新たな『やりたい』に出会える」というものです。これは、世界の様々な土地や、そこに住む人のことを知ると、それまで知らなかった価値観や文化と出会うことができ、自分の知らなかった部分を見つけることにつながるということです。「自分と違うもの知ることで新たな自分を知ることができる」というのは、面白い発想だなと思いました。でも振り返ってみると、確かに自分もそのような経験があったので、強く共感することができました。
このように、今回の授業では、「思っているよりも世界は身近で、つながっている」ということを知ることができました。今まで、外国に行くことに怖さを感じていた私たちでしたが、椎木さんの経験談を聞いて外国に行くことの楽しさを知ることができました。
最後に、私が印象に残ったフレーズを紹介します。それは、「セカイの捉え方は自分の「意志」や「心」次第。だからこそ、行動から学び、失敗はない。結果よりもプロセスが大事なんだ」というものです。
私たちは、失敗を恐れて、とるべき行動を控えてしまうということがあるものです。しかし、この言葉を聞いて、行動するのも、それを失敗と捉えるかどうかは、結局自分次第であると気づくことができました。これからは、「結果よりもプロセスを大切にして、成功に繋げていく」ということを意識して、高校生活を送っていきたいと思いました。